気分は日記

あんまり調べずに書く、よくある感じの日記です。

がんばれ民主党

書きたいことがないときの読書感想文頼み。麻薬とは何か―「禁断の果実」五千年史 (新潮選書)を読んでます。古代ギリシャに残された書物から人類における麻薬使用の発祥を探ったり、戦後の日本でヒロポンこと覚せい剤がどのように使用されていたかをインタビューを交えて語ったり、LSDとビートジェネレーションの蜜月に言及したりと何せ守備範囲が広いので飽きません。

特にアメリカでアヘンやコカイン、マリファナが規制されていく過程がスリリングで面白かった。麻薬が社会秩序を乱すことに対する恐れはもちろんなんだけど、それ以上に喫煙習慣をアメリカに持ち込んだ移民、つまりアヘンならば中国人、コカインならばアフリカ系住民、マリファナならばメキシコ人に対する嫌悪感によって規制が進んだとこの本は書いている。「アメリカらしさ」を守るために、アメリカ建国の原動力となった有色人種の移民たちを拒絶した皮肉っぷりがスゲー。快楽よりも嫌悪感のほうが集団の行動を後押しするんだなー、と興味深かったです。