気分は日記

あんまり調べずに書く、よくある感じの日記です。

羞恥

チョン・スチャン 著、斎藤真理子 訳『羞恥』を読む。「脱北者」が韓国社会で生活していく現実を描いたと言われている小説だ。 戦争や歴史、政治、経済といった個人を飲み込んでいく大きなうねりの上澄みを無意識に利用し溜飲を下げようとしてしまう恥知らず…

行動をやめても、何もしなくても死ぬ感じ

ミランダ・ジュライ『いちばんここに似合う人』面白かった。孤独を抱える女性たちを主役にした短編集。 いちばんここに似合う人 (新潮クレスト・ブックス)作者: ミランダ・ジュライ,岸本佐知子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2010/08/31メディア: ハードカ…

30代半ばで振り返る「若かった」自分の話

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年作者: 村上春樹出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2013/04/12メディア: 単行本 クリック: 3,074回この商品を含むブログ (78件) を見る 読了。30代半ばで振り返る「若かった」自分の話。 そういえば先日読み終わった…

彼の人生、モテの絶頂期は7歳だった

寝床で寝ぼけながら『無限』読了し、今日から『オスカー・ワオの短く凄まじい人生 』読み始める。オスカー・ワオの短く凄まじい人生 (新潮クレスト・ブックス)作者: ジュノディアス,Junot Diaz,都甲幸治,久保尚美出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2011/02メデ…

いちおう神の設定だけど

本読もうにも眠くてぜんぜん進まない。春だなー。今読んでるのは『無限』。無限 (新潮クレスト・ブックス)作者: ジョンバンヴィル,John Banville,村松潔出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2010/10メディア: ハードカバー クリック: 14回この商品を含むブログ (…

『働けECD』とマファルデ

久々にパラパラとめくってたら面白かった。『働けECD』。ほんとそうだよな、まずはぐだぐだ言わず働き、生活せねばならないよな、と思った。『働けECD』はラッパーECDの奥さんの日記。シンプルな言葉で毎日が綴られてて、読んでてスッキリした気持ちになる。…

読書メモ

『短歌の友人』、昨日引用した箇所をあとがきで高橋源一郎も引用しておりちょっと嬉しかった。すごいなと思ってる人と同じとこ注目できた、ということ自体にはあんまりいみがないのだろうけど、変に安心してしまうな。というわけで次はスティーヴン・ミルハ…

『短歌の友人』もうすぐ読み終わり。

穂村弘の「言葉」、「歌人」、「時代性」に対する距離の取り方がいい。第3章〈リアル〉の構造より引用。 それにしても〈酸素〉とは何なのか。現在の我々の世界が酸欠状態にあるとして、時間の流れと共に失われた〈酸素〉の正体とは何なのだろう。例えば、そ…

『短歌の友人』読み途中。

穂村弘『短歌の友人』読んでる。第3章「〈リアル〉の構造」より引用。人間の生存を支える合目的的な意識こそが、ベンチの上に確かに在るはずの「うめぼしのたね」を、我々の目に映らなくしている、と。すべての人間にインプットされている「生き延びる」とい…

新書ライクなタイトルすら人をくっていて好きなのだ

黒木夏美『バナナの皮はなぜすべるのか?』読んでる。まだ途中だけど、これはとてもおもしろい本なのでオススメです。バナナの皮で滑るギャグの起源は?なんて疑問からスタートし、笑いの仕組み、各国における「バナナの皮」という慣用句の意味、「お約束」…

がんばれ民主党

書きたいことがないときの読書感想文頼み。麻薬とは何か―「禁断の果実」五千年史 (新潮選書)を読んでます。古代ギリシャに残された書物から人類における麻薬使用の発祥を探ったり、戦後の日本でヒロポンこと覚せい剤がどのように使用されていたかをインタビ…

僕の小規模な生活2

僕の小規模な生活(2) (KCデラックス モーニング)作者: 福満しげゆき出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/10/23メディア: コミック購入: 12人 クリック: 126回この商品を含むブログ (136件) を見る 買った。作者のダメなところがどんどん直接的に書かれるよ…

Teenage Fanclub

4月からけっこうコツコツつけてた読書メモ(帆立本)。記録するのって面白い。ほんと忙しさと気分によって読む冊数って上下してたんだなあ。4月7冊、5月8冊、6月7冊、7月1冊!今月だけ激減。まあまた暇になったら読めばいいや。本が無いと、もしくは音楽が無…

『読了』と書いてみたかった

読んだ本をたんたんと記録する日記を新たに作りました。もし興味のある方は以下リンクからどうぞ。今まで通りこっちの日記でも本のことは書きますが、例によって読んでよかったなー面白かったなーと思えたものを中心にメモる予定なので、そんな俺フィルタリ…

おいしいはえらい

日々ごはん〈2〉作者: 高山なおみ出版社/メーカー: アノニマスタジオ発売日: 2004/09/01メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 16回この商品を含むブログ (51件) を見る 高山なおみがシェフをしていたクウクウには1度だけ行った。そのときはお茶だけで、いつ…

2008年宇宙の旅

アーサー・C・クラークが亡くなられたらしい。ちょうど先週末に『幼年期の終わり』を読み終わってスゲー面白い!と思ってたところだったので、びっくりした。面白い本をありがとうございます。ご冥福をお祈りいたします。 幼年期の終わり (光文社古典新訳文…

恋のルール・あの頃のルール

これは恋ではない―小西康陽のコラム 1984‐1996作者: 小西康陽出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 1996/12メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 28回この商品を含むブログ (29件) を見る ボサノヴァの再発レコードやお気に入りのポストカード、彼女と行ったフラ…

感じるな、考えろ

ネジ式ザゼツキー (講談社ノベルス)作者: 島田荘司出版社/メーカー: 講談社発売日: 2003/10メディア: 新書購入: 1人 クリック: 23回この商品を含むブログ (44件) を見る 頭のいい男がロジックだけで、現実をねじ伏せる快感。駆け引き、伏線、帳尻合わせ。あ…

アースダイバーは天然色の夢を見る

悪党的思考 (平凡社ライブラリー)作者: 中沢新一出版社/メーカー: 平凡社発売日: 1994/11/01メディア: 新書購入: 2人 クリック: 14回この商品を含むブログ (12件) を見る 歴史の本流から無視された存在である『悪党』。彼らを軸に今の日本が基盤としている社…

戯曲の食わず嫌いやめます

夜の来訪者 (岩波文庫 赤294-1)作者: プリーストリー,安藤貞雄出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2007/02/16メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 71回この商品を含むブログ (84件) を見る 会話が中心だからこそ表現できる心の動きってあるんだなあ、戯曲、い…

お茶犬めさるな

茶の本 (岩波文庫)作者: 岡倉覚三,村岡博出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1961/06/05メディア: 文庫購入: 8人 クリック: 37回この商品を含むブログ (68件) を見る 日露戦争の直前、海外にあった岡倉覚三がお茶を切り口にして、日本の文化や精神性を紹介し…

ピクルスうまい!

僕の小規模な生活(1) (KCデラックス モーニング)作者: 福満しげゆき出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/12/21メディア: コミック購入: 16人 クリック: 289回この商品を含むブログ (251件) を見る 購入。相変わらずダメさが面白い。お金出しても見たいダメ…

新書はエッセイ

男女論系フェミニズム新書かと思ったら、関係性経由自分語り行きのオモロ本でした。 モテたい理由 (講談社現代新書)作者: 赤坂真理出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/12/19メディア: 新書購入: 4人 クリック: 391回この商品を含むブログ (133件) を見る …

私小説イズノットデッド

『私小説』っていうのかな、その人しか知らないことを、素直な文体で書いた2冊をたまたま連続で読んだ。やっぱり他の人が考えてることっておもろい。

年末入稿スケジュールをゆく

おおおおおおおおうおう。この音は、戦慄が嗚咽として漏れてる音ですよ。いよいよ年末進行の足音が聞こえてきました。「徹夜」という単語を聞かず、どうにか進行させていきたいところ。今の職場は仕事のスケジュールを比較的コントロールできるので、人間的…

ルノアール現在

「去年ルノアールで せきしろ」を、「去年ルノアールでせきをしろ」と読み違えていた時期がありました。哀愁があってストーリーも感じさせる、なんともいいタイトルだなあなんて勝手に妄想を膨らませていたことを急に思い出しました。ルノアールにひとり、せ…

最近読んでなかった本

仲畑貴志のコピー集を久々に開いてみたらなんか好き度が下がってて神妙な気分に。

ナゴヤジェントルマン『NG』2007春夏号

求職率が高く職に困らない。代々事業を展開している家系も多く持ち家もあり遊びにかけられる額も高い。名古屋に残ることを決めた男は、東京に出た男と比較してかなり自由だ。NGはそんなイケてるオレに酔えるジェントルに向けたハイクラスマガジン。ゴシックM…

40代からの小京都レッスン『金澤』

夏休みの自由研究、第二段。旅先で見つけたキャラ立ちしてる地方のカルチャー誌を何回かに分けて紹介します。いやーけっこう面白いねこのジャンル。ただ飲食店の情報ばっかり載せてるタウン誌ではなく、ミーツ・リージョナルみたいな特集の面白い雑誌を想像…

機本伸司『神様のパズル』は理系青春小説でした

ひきこもりツンデレ天才美少女と就職も決まらないダメ学生が、宇宙の作り方を追求する話。一見ハルヒっぽいラノベかと思いきや、ハードSFだったので驚いた。ぐいぐい読める。よく勉強したんだろうな、書き手の理系知識でうまーくSFっぽさが出ています。出し…