今更ながら、時雨沢恵一『キノの旅』がすげー面白い。9巻まで出ていて、今も続いてるのかな。いま5巻目。「とりあえず」と思い1巻を買ってみたんだけど、読了後あわてて伊勢崎のブックオフへ買いに走ってしまった。ちなみに伊勢崎のブックオフの向かいにはドンキが出来ていて賑やかしかったです。
キノと名乗る主人公が、モトラドと呼ばれるバイク型の乗り物にのって旅をするファンタジーのお話。一見ジュブナイル小説だ。でも読み進めるとわかるんだけど、キノは自分に降りかかってくる出来事以外には基本的にコミットしてないんだよね。だから、「こんな出来事を通じて●●という気付きを得ました!」みたいな独りよがりな感じがまったくない。あくまで傍観者という姿勢を貫いていて、そのせいか、ストーリー全体がすごく清潔な感じがする。そこが僕は好きだ。
旅を続けるキノは、様々な国でいろんな人たちに出会う。やさしい人にも、ずるい人にも。みんなその国特有の常識の中で生きているから、一見間違ってもいるし、ある意味では誠実に生きている。そんな人たちをみるキノの視線はすごくやさしい。こんな視線で世の中を見れたらなー、なんて25にもなって思うのですよ。
こういう世の中全体を扱うようなお話を書くには、ライトノベルってフォーマットは向いてるのかもなー。
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