気分は日記

あんまり調べずに書く、よくある感じの日記です。

読んだら燃やせ!『バーン・アフター・リーディング』

コーエン兄弟の最新作、『バーン・アフター・リーディング』見ました。おもしろかったー。大事なことほど真顔で言ってちゃダメですよね、と再確認。カリカチュアの精神、大事ね。同じくCIAの、というか巨大な組織の怖さみたいなのを扱った『ワールド・オブ・ライズ』とこれほど映画としての仕上がりが違うのか…。

最後のやり取りが秀逸。「今回の出来事で学んだことは何だったんだ?」「何もありません」。OK、人生そんなもんスな。ビっとしてるワリには劇中では特に何も成しえないCIAに対するシニカルな視点が一回転、社会という大局から見れば焼き捨てられちゃうような些細なことかもしれないけれど、だからこそ僕らの日々はアホでいいじゃん、欲に振り回される人生もすばらしい!いつか死ぬんだし!と、ニヒリズムに浸りつつこの世を妙にポジティブに捉えたくなる、楽しい映画でした。

なにより役者陣が達者で見ていて楽しかったなー。特に、ブラピの脳ミソまでしっかり筋肉してるバカ芝居に、フランシス・マクドーマンドの半径50cmしか見えてないキレたミドルエイジ乙女っぷりといったら!いやー声出して笑っちゃいました。いいよなあ、生きてるって感じだよ。元気出たので映画見終わったあとはビールをグビグビ飲みました。