国立歴史民俗博物館へ。前回は時間がなくて常設展示はほぼ流し見、それでも第3展示室『近世』にたどり着くのがやっとで、第4展示室には足を踏み入れることも出来なかった。今回は入館前から常設展示しか見ないと決めていた。これなら余裕があるだろう、と思っていたら、また第3展示室『近世』で閉館時間となった。タイムループものか。永遠に近・現代にはたどり着けないのかもしれない。何かしらのルールを基盤にした「『国』としてのガバナンス」みたいなものが、いまの興味と近くておもしろく見た。「王を王たらしめたのは何か」との問いに「儀礼の執行である」と答えており、なんというかそういうものとして人間はずっとやってきているのだと感心してしまう。神でも律令制でも自然災害でも、あるいは近所に住む力の強い人間の暴力によるものだとしても、そういうものだ、との仕組みが作れれば、そういうものだからそうなのだ、と信じて動けてしまうというか。一方で、名称に『民俗』とあえて入れている点が気になっていたが、風俗や民間の習俗などの展示も多く、『歴史』は編纂されるものだけにあらず、その時々の事実として人間の生活が確かに在るのだと、改めて意識させられる。