気分は日記

あんまり調べずに書く、よくある感じの日記です。

エイプリル大盛り

同じ制作の人がたい焼き買いに行くというので一緒に買ってきてもらった。ごまあんのやつ。いつものよりも表面がちょっと固めに焼けててパリリとして美味かった。昨日、初めて1人暮らしした町のほうに取材で行った。電車から見える駅ビルだったり図書館だったり、あああそこにソフマップ入ってたんだよなんて興味のなさそうな同行者に話しかけたりしながら自分が今年27歳になるって事実にけっこうおののいた。9年前だよ18歳から9年。群馬から出てきてもう9年か。

初めての1人暮らしは思いのほか寂しくて普段は(って今でもなんだけど)ぜんぜん自分からは連絡取らないくせに突然友達に電話したりして初めて持った携帯電話の通話料金はみるみる数字を積み重ねていった。そういえば当時はまだインターネットもダイヤルアップで、エロビデオだって近所のレンタルビデオ屋さんで借りたりしていたのだった。アパートの近くには著作権を無視したドラえもんアンパンマンらしきキャラクターがシャッターにかかれた古本屋と学生証を見せると無料で大盛りにしてくれる家系のラーメン屋、それに小さいけれどのんびりした公園があって、そこで夏休みに友人とスイカを食べたことを思い出す。花火をしようなんていって、勢いでスイカをひとつ買って別に食べたいわけじゃないのに公園でわーわー言いながらスイカ割りして、雰囲気につられてちょっと食べて、残った分は冷凍庫に入れた。半年くらい経って思い立って解凍したそのスイカはぐんにゃりしていて、なんだか夏が懐かしくて、すごく寂しかったのを覚えている。

そのアパートの近くには小学校があって、その影響か通り沿いには桜が植えてあった。アパートの近くにはとりわけ大きくて立派な桜が立っていて、道にせり出すように伸びていたその木が頼もしかった。今でも引越しをしたときの、あの桜の木を思い出す。やたらめったら咲いていて、これから1人暮らし頑張るぞーなんて思っていた自分の気持ちを見透かされたみたいで気恥ずかしかったことを思い出す。新しい場所に行くのは気負っちゃうし、なんだかこそばゆいし、正直不安だけど、あんなにワクワクしたのは他に思い出せないかもしれない。進学する人、就職する人、あるいは転職する人。みんな良い、新しい生活が出来ると良いななんて、4月からの新人を迎える打ち合わせをしながら思った。ちょっと酔っているのは内緒です。もうそろそろ帰らないとね。