アーティゾン美術館でルーマニアの彫刻家、コンスタンティン・ブランクーシ(1876-1957)の回顧展『ブランクーシ 本質を象る』。家具職人を経てから美術の専門教育を受け、ロダンの工房で下彫り工として働き短期間で辞めた経歴がおもしろい。イサム・ノグチが一時期ブランクーシの助手だったことを初めて知った。
ブランクーシ本人が自らの撮影した写真作品が思いのほか良くて、彫刻作品のフォルムがどのような観念を表現したいがための形なのかを追体験できるようだった。だから、できれば写真作品をポストカード化して売って欲しかった。《雄鶏》は豊田市美術館収蔵作品らしい。ブランクーシ、もっと大きな作品も見てみたいな。
常設展も見どころがたくさんあって、ブランクーシ展のと関連性も意識されており、とても良かった。清水多嘉示におけるマティスからの影響を、へーと思いながら眺める。