『私小説』っていうのかな、その人しか知らないことを、素直な文体で書いた2冊をたまたま連続で読んだ。やっぱり他の人が考えてることっておもろい。
- 作者: せきしろ
- 出版社/メーカー: マガジンハウス
- 発売日: 2006/02/23
- メディア: 単行本
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ルノアールに来る珍妙な人たちと妄想する30男。人間観察は楽しいけど、「こんなダサダサなセーター着てるオバサンが居てさあ」なんて卑下するだけの話なんて聞きたくないよ。そのことをせきしろはちゃんと分かってるんだなーと思った。ちゃんと妄想してから伝えてくれるせきしろって、けっこういいやつ。こういう文章を書きたいのだ。
- 作者: ECD
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2005/05/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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アル中でDJ、しかも契約しているレコード会社からはリストラ目前。退院後は定職ナシ。39歳。こわいよー、リアルだよー。ケータイ小説よりも、ぼくらにはこっちの設定のほうがリアルだよー。こんな状態になったとして、ぼくだったらECDみたいに描写し続けられるのだろうか。すごく抑制の効いた文章でかっこいいなあと、おもむろにアゴをなでる。
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