気分は日記

あんまり調べずに書く、よくある感じの日記です。

なんかムカつく朝日新聞特別報道チーム『偽装請負―格差社会の労働現場』

日本の製造業(ITもそうだけど)が抱える一番の課題は、見積り上でいちばん簡単に圧縮可能な人件費の削減だ。その要望にうまく応えたのが、クリスタルグループ(今はグッドウィルグループがグループ全体を吸収)をはじめとするアウトソーシング企業だった。…

吉田豪『男気万字固め』はインタビュー仕事のお手本、いやまじで。

答えを知ってるのに、あえて聞く。インタビューってそういうものだと吉田豪はこの本で体現してるみたい。インタビュー対象者の著作は全部読んであたりまえ。レアなエピソードもどこからか仕入れて準備万端。そんな状態で山城信吾やガッツ石松、小林亜星にさ…

学者の萌えどころを知る、三木成夫『胎児の世界』

胎児の世界―人類の生命記憶 (中公新書 (691))作者: 三木成夫出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 1983/05/23メディア: 新書購入: 4人 クリック: 33回この商品を含むブログ (60件) を見る胎児は母の胎内で、動物がたどってきた数億年の進化の歴史を追体験し…

今だから面白い、鈴木謙介『カーニヴァル化する社会』

『動物化するポストモダン』でおなじみ、東浩紀せんせの弟子が著者らしい。ある人から「君を見てると、まさにカーニヴァル化って感じがするんだよ」と言われ渡されたこの本は、たぶん、20代後半から30代前半の、ベンチャー企業に勤めてる人だったら頷いちゃ…

本谷有希子『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』はキャラクター小説

自己を肯定するために、挫折を周りのせいにし続ける女優志望の姉、澄伽。そんな姉の様子を観察することに、面白さを見出してしまった妹、清深。中心人物の二人をはじめとした登場人物が特徴的で、ある特定の感情であるとか、環境であるとか、キャラがとても…

2007年が終わるまでに、40冊の本を紹介するよ

●今って、読書流行ってんのかな?最近なんだか、読んでる本やオススメの作家を聞かれることが多い。春だしね。新社会人になったとか、今年度は本を読もう!とか、そういう決意のたまものなんだろう。じゃあ、せっかくだからぼくもその流れにのって、ちゃんと…

世界を斜め上から見るレッスン集

東京夜話 (新潮文庫)作者: いしいしんじ出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2006/11/28メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 14回この商品を含むブログ (88件) を見る『麦ふみクーツェ』や『プラネタリウムのふたご』みたいな世界観を作り出す以前のいしいしんじ…

ケーススタディで確認するコンサルタントの手法

モテるコンサルティング戦略作者: 織田隼人出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2006/10メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 15回この商品を含むブログ (14件) を見る戦略コンサルタントの手法を恋愛に適応、ケーススタディで学ぶ経営の基礎。身も蓋もないタ…

科学に詳しいカフェ店員、みたいな雑誌

●専門的なことって、解り始めると面白い。でも、その分かり始めるまでが大変なんだよね。どこから手をつけたらいいのか分からないし、専門書は難しいし。とすると、入門書みたいなのを手にするわけだけど、どうも装丁がイケてなかったり、文章がカタくて飽き…

想像力を使って楽しく生活するコツ、みたいな本

クラフト・エヴィング商會、吉田夫妻の娘が書いた(ということになっている)ニ冊。自分の知らないところでも、世界は美しく存在している、という感じの話でした。おんちゃんのように、知らないことに対して謙虚に生きたいものよのう。

その世界でしか通用しない言葉で詠う

六本木ヒルズのツタヤってあんまり漫画置いてないのな。ポエム番長 (Sanctuary books)作者: マッコイ斉藤,ピエール瀧出版社/メーカー: サンクチュアリ出版発売日: 2006/06/15メディア: 単行本 クリック: 24回この商品を含むブログ (21件) を見るそんなサブカ…

 福満しげゆき『僕の小規模な失敗』

ぐおー、『僕の小規模な失敗』という漫画がおもしろい! 工業高校に入学するも挫折し、フリーターになるも社会が怖くなって夜間学校に入っちゃう。漫画を描くことにアイデンティティの逃げ道を見出した、8割がた独白で構成されている一人まんが道。寂しさに…

2006年、一番最後に読んだ本

チャールズブコウスキー『詩人と女たち』酒と女びたりの駄目生活。最悪でユニークで、読んでてワクワクした。自伝は駄目な人のモノに限る。

2007年、一番はじめにハマった本

今更ながら、時雨沢恵一『キノの旅』がすげー面白い。9巻まで出ていて、今も続いてるのかな。いま5巻目。「とりあえず」と思い1巻を買ってみたんだけど、読了後あわてて伊勢崎のブックオフへ買いに走ってしまった。ちなみに伊勢崎のブックオフの向かいにはド…

北尾トロ『裁判長!ここは懲役4年でどうすか』

裁判傍聴記。北尾が順調に傍聴マニアになっていく様が微笑ましい。喫煙所で語り合う先輩マニア達(定年の人もいる)が、しぶい。いちいち勝手に判決下してるのもかわいいですね。

伊藤たかみ『助手席にて、グルグル・ダンスを踊って』

横浜、山手が舞台。カッコつけることや恋愛や、車やケンカで不安を紛らわす描写が瑞々しかった。タイトルが好き。どんなシチュエーションだ。

平 安寿子『もっと、わたしを』

おれがおれが、という人がいっぱい出てきて飽きなかった。読んだあと、なにも残らない感じ。疲れなくて良い。 -

ムードはハードボイルド

森博嗣『Φは壊れたね』を読み始めたものの、書き出しに怖気づいている。 その静かな夜は、静かな宇宙の底に沈んでいた。 大仰!読みきれるかなあ。

色々読んだのでメモ

■野地秩嘉『企画書は一行』。読んだ後、その企画が実現したら世の中はどう変わるのか、ユーザーの生活はどうなるのか想像させること。■吉田戦車『吉田自転車』。麺が美味そう。世田谷でまた自転車乗りたい。■堀江敏幸『いつか王子駅で』。オタク語りが過剰で…

ブルボン小林『ぐっとくる題名』

『ぐっとくる題名』読了。ブルボン小林が短編集のタイトルを収録されている4つのタイトルから選ぶくだり。「タンノイのエジンバラ」、「夜のあぐら」、「バルセロナの印象」、「三十歳」。増野浩一が僕ならば、と「三十歳」を選んだ理由が良かった。 「すべ…

伊坂 幸太郎『ラッシュライフ』

並列に進んでいた複数のストーリーが収束する終盤は気持ちいい、けどちょっと説明的なのが気になった。同じ伊坂幸太郎ならば、『重力ピエロ』のほうが人間味があって好き。

 『ボサノヴァの歴史』は枕にオススメ

給料日直後だったので買っちゃった。ボサノヴァの歴史を丁寧に記したドキュメンタリー。ゆっくり読みたい。こういう,2000円以上の本をひょいと買えるようになったあたり,大人になったなあと思います。

 のだ,なんて語尾につられはせぬのだ

角田光代『これからはあるくのだ』。酒を呑みに行ったとか,旅行先でこう思ったとか,ウェブ日記のような気安さ。でも表現は丁寧なので,読みやすい。ディティールを書くのが上手な人だな,と思っていたが,エッセイだとそれがもっと顕著です。あいだのこい…

 ぼんにゃり理系文

『日本昆虫記』*1の語り口調がオタクのそれとそっくりで,とても可愛らしい。生態を淡々と記しているのだけれど,好き過ぎて,「愉快である」とかポロリ書いちゃうキュートさ。もっさりしたオッサンが書いてるんだろうそうであって欲しい。 *1:ISBN:40615856…

amazonさんを作ってみる

amazonで本を買ったら例によって大きな箱。せっかくなので,amazonさんを作ってみた。かわいいじゃないか。

 森毅『魔術から数学へ』

高校レベルの話だけど,数学よりも物理学のほうが,式の仕組みが分って好きだと言う人(ぼくとか)におすすめ.中学生の頃に読んでたら,何か変わってたかもなー.物事には文脈が必ずあるんですよ,と再確認.宗教について,いいかげん本を読もう.

 養老孟司『バカの壁』

見直して消費する2004年です.バカ売れした『バカの壁』によってバカの壁が浮き掘りになる面白さ.いたちごっこだなと思いました.

 などとむやみに

社員証用に,写真をとった.20日必着なのに,ネガフレーム付きだと一週間からかかると言う.無理を言って19日の夕方までに仕上げてもらう.直接持っていくしかないかねえめんどくせえなあなとごちながらブックオフで島本和彦『吼えろペン』を立ち読み.提出…

 吉田戦車『一生懸命機械 1』

機械であるもの悲しさが,滑稽味を持って描かれている.圧力鍋の蓋としてアイデンティティーを模索する「圧力徳次郎」が大変好み.この人,間違った頑張りを書くのがうまいなーと思ったよ.ちなみに吉田戦車で,本として一番好きなのは『タイヤ』.ノルシュ…

 三島由紀夫『新恋愛講座』

三島由紀夫はディティールばかり追っている.その傾向が特に顕著でとても良いな,と思いました.カフェにうっかり行きたい気分.